2017年3月13日月曜日

"TPPをよみがえらせるな!”―チリ会合を控え、200以上の市民団体が通商担当大臣に訴え

 米国のTPP離脱後、参加各国はそれぞれの思惑を持ちつつ、「TPPの処理あるいは復活」が懸案事項となっています。
 オーストラリアやニュージーランドなどは米国抜きのTPPを主張していると言われますが、チリやペルーなどは中国などを入れて「新たなTPP」への道を模索しています。
 日本は、米国に戻ってきてほしいと願っているようですが、それはまったく現実的ではありません。

 こうした各国の動きが、3月15日からのチリでの会合にて議論されることになっています。
 私たち国際市民社会は、いかなる形であれ「TPPの復活」は望んでいません。TPPがゾンビのように生き返ろうとするのであれば、徹底してそれを潰さなければなりません。

 このたび、米国パブリック・シチズンはじめ豪州、ニュージーランド、カナダなど多数のTPP参加国のNGO等が協力して、「TPPをよみがえらせるな!」と題した国際書簡を提起しました。
 すでに参加国の首脳に提出済みですので皆さまにも改めてご報告いたします。アジア太平洋資料センター(PARC)ももちろん署名いたしました。日本からもたくさんの団体が署名されています。

***********************************************************************



201638/9
経済・財政担当大臣 石原 伸晃様
内閣府副大臣    越智 隆雄様

31415日チリ閣僚会合参加各国閣僚宛て公開書簡

米国が撤退をしたことにより、これまで交渉を重ねてきたTPP協定は明らかに死に体となりました。何百万人もの人々から成る広範な労働組合、市民団体、社会運動組織を代表する私たちは、秘密裏に交渉されたTPP協定は、政府の公共のための法規制の権限や市民の基本的権利を犠牲にして、巨大企業に奉仕するものであったと確信するものです。TPP協定はまた、広範な人々の反対にも関わらず、グロ-バル企業に対して、信用に値しない国際仲裁法廷における特権をも与えるものでした。
TPP協定は、人々に対し安心な暮らし、良質の雇用と豊かさを約束するものではありませんでした。また、適正価格で入手できる医薬品、金融の安定、労働者の権利、環境保護や気候変動の緩和を確保するための規制の権限、そして先住民族の権利やその他の基本的人権を守るといった政府の権能を制限するものでした。私たちにはTPP協定は、無いことこそ好ましいものです。
このような理由により、私たちは、WTOを含め2国間、地域、多国間、いかなるものであれ、TPPの規律が将来の通商交渉の規範として使われてはならないと確信するものです。私たちは、閣僚の皆さんに対し、規範としてのTPP協定は失敗に終わったという現実を受け入れ、人とこの地球に重きを置く新たな枠組みを構築するために、私たちと共により開かれた民主的方法で取り組むべきことを強く求めるものです。

以上


【英語版】

Open Letter to Trade Ministers Meeting in Chile, 14-15 March 2017

 It is clear that the withdrawal of the United States means that the Trans-Pacific Partnership (TPP) agreement as previously negotiated is dead. As representatives of many millions of people in a wide range of unions, civil society groups and social movements, we believe that the TPP text, negotiated in secret, served the interests of large corporations at the expense of governments’ rights to regulate in the public interest and of our fundamental rights as citizens. It gave special additional rights to global corporations that were enforceable in discredited offshore tribunals, despite widespread public opposition. The TPP did not deliver on promises of secure livelihoods, good jobs and prosperity. It would have restricted governments’ ability to regulate to ensure affordable medicines, financial stability, workers’ rights, protection of the environment and climate change mitigation, and to protect indigenous rights and other fundamental human rights. We are better off without the TPP. For these reasons, we believe it is not acceptable for TPP rules to be used as a model for future trade negotiations whether bilateral, regional or multilateral, including the World Trade Organisation. We urge you to accept that this model has failed, and to engage with us and others in a more open and democratic process to develop alternative approaches that genuinely serve the interests of our peoples, our nations and the planet.